施設の暮らし便り〜児童養護施設の現場から〜②
児童養護施設で暮らす子どもたちの「声」
運営事務局です。
このブログでは、私が職員をしていた時の経験も交えながら、児童養護施設で暮らす子どもたちの「声」をお届けしていきます。児童養護施設での暮らしは、なかなか外からは見えにくい部分が多いですが、子どもたちの笑顔や成長、そして時に悩みながらも乗り越えていく姿があります。
このブログをきっかけに、児童養護施設で暮らす子どもたちの「声」を聞いてほしいです。
そして、子どもたちの未来を一緒に支えませんか。
児童養護施設の子どもたちのエピソード〜初めてのお弁当〜
今回紹介するエピソードは、私が勤めていた施設でのKくんとのエピソードです。
(紹介するエピソードの内容は子どもを特定できないように名前表記や年齢等を一部変えて掲載しています)
Kくんは、小学校に入学する4月の時期に施設へ入所し、新しい生活を始めました。両親からの虐待により児童相談所に保護され、児童養護施設への入所と小学校入学が同時に訪れたKくん。生活環境の大きな変化に、不安はとても大きかったと思います。入所当初のKくんは、表情も固く、体にも力が入り、夜もなかなか眠れませんでした。職員は、Kくんの話をゆっくり聞きながら、少しでも安心して過ごせるように配慮していました。
入所から2ヶ月ほど経った頃、小学校で遠足が行われることになりました。遠足といえばお弁当です。
同じグループで暮らす中高生のお兄さんたちが、部活動のときにお弁当を持っていく姿に憧れていたKくん。ある日、「お弁当作ってくれる?」と私に声をかけてくれました。「もちろん!好きなものをいっぱい入れようね。どんなお弁当がいい?」と尋ねると、「キャラクター弁当作ってほしい」と少し照れながらリクエストしてくれました。「わかった!頑張って作るから楽しみにしててね」と伝えると、「ありがとう!楽しみだなぁ」と、嬉しそうな笑顔を見せてくれました。
そして迎えた遠足当日の朝。「キャラクター弁当作ったから、お昼楽しみにしててね」と伝えると、「やったー!今開けたいけど、お昼まで楽しみにしてるね」と、嬉しそうに登校していきました。
夕方、遠足から帰ってきたKくんは、「お弁当すごかった!嬉しくて食べるのもったいなかったけど、全部食べたよ。美味しかった!ありがとう」と、満面の笑みで報告してくれました。
それはKくんにとって、初めてのお弁当でした。空っぽになったお弁当箱を見たとき、私も心から嬉しくなりました。
児童養護施設で暮らす子どもたちは、さまざまな事情で親と離れて生活しています。
施設職員は“もう一人の家族”のような存在です。
あの日のお弁当は、Kくんにとって初めて味わった「嬉しい思い出」のひとつになったと思います。
<わたしたち現場職員からのお願い>
全国児童養護施設総合寄付サイトでは
高校を卒業して施設を出る子どもたちに生活費の支援を行っています。
一人ひとりが寄付が、子どもたちの未来や夢を叶える選択肢を増やしていきます。
そして児童養護施設への理解を深め、子どもたちの現状を多くの方々に知っていただくことです。
<個人の方からのご寄付はこちらの画像をクリックしてください>
<企業スポンサーとしてのご寄付はこちらの画像をクリックしてください>
オレンジの羽根募金
児童養護施設の子どもが安心できる社会づくりへ
「オレンジの羽根運動」は、児童養護施設の現場職員が発足した社会活動です。
入所中の子どもたち、卒園する子どもたちにとってより良い社会で生活するために児童養護施設を正しく知っていただき、
共に支える大人の輪をつくることが目的です。
そんな想いで、私たちはこの活動を行なっています。
多くのみなさまへ活動を周知されるご協力をよろしくおねがいします。
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【FM世田谷/放送中】はなわと岩崎ひろみの ON AIR もっち〜ラジオ
お笑いタレント“はなわ”と女優の“岩崎ひろみ” がお届けする『ON AIR もっち~ラジオ』♪” 子どもたちの“ワクワク♪”を、もっと大きく膨らまそう ”をテーマに、“はなわ”と“岩崎ひろみ”が、子育て経験も交えて面白おかしく元気にお届けします!
〈放送日時)毎週日曜日/11:00~11:15
〈パーソナリティ〉はなわ 岩崎ひろみ
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【公開中】Youtubeチャンネル
日本児童養護施設財団のYoutubeチャンネルにて、『もっち〜とあっき〜が行く施設長インタビュー』『応援メッセージ』『ON AIR もっち〜ラジオのアーカイブ』『寄付サイト』のPVが公開中です。チャンネル登録して頂けますと幸いです。
▶︎チャンネルはこちら
【無料掲載】卒園生対象 企業求人サイト
もっち〜ナビは就職を希望する子どもたちの選択肢が広がるように願いを込めて運営している児童養護施設専門の求人サイトです。施設で暮らす若さ溢れる子どもたちを積極的に採用したい企業のみが求人掲載をしているので、これから施設を退所する高校生や一度施設を退所した卒園児が再就職を目指す場合に活用してください。求人情報にある企業の窓口にご連絡をしていただけますと、求人担当から案内を受けることができます。この事業は営利活動ではないため、掲載課金、採用課金、応募課金、オプション課金は一切しておりません。掲載したい企業も随時募集しております。
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【開館中】日本子ども未来展 オンライン美術館
日本子ども未来展は、児童養護施設の子どもたちの豊かな成長を願うと共に、子どもたちが描く絵画を通して日々の生活だけでなく、子どもたちがそれぞれ持つ「夢」や「希望」を自由に表現する事で自分たちの将来について考える「きっかけ」を持ってもらうことを目的に実施しております。是非ご入館してみてください。子どもたちの素敵な感性や表現力の高さを垣間見れるので手を差し伸べたくなると思います。
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【寄付】あしながサンタ
2019年8月に全国の児童養護施設(607施設)へ、クリスマスに関してのアンケート調査を実施しました。アンケート調査により、1施設あたりの子ども1人に対してのクリスマスプレゼント代の平均予算(約3000円)がわかりました。そこで分かったのが、どの施設も子どもたちが施設生活を送る上で、不自由がない生活を送らせるために、クリスマスの予算を、習い事、衣服費、小遣い、ユニット旅費などに、適切に振り分けられていることがわかりました。ここに私たちがサポートできることがあると考えました。
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