児童養護施設を卒園した子どもたちについて知ってほしいこと。
児童養護施設を卒園した後の子どもたちの背景
児童養護施設は、原則18歳で卒園(退所)となり、最長では20歳までとなっています。
2022年6月に改正児童福祉法が成立となり、2024年4月1日に施行。これにより、年齢制限が撤廃されます。最長で22歳となります。
施設を卒園する子の中で進学する子もいますが、ほとんどの子が就職となり、18歳で一人暮らしをしながら働くこととなります。「ケアリーバー」と呼ばれ、継続的な自立支援が課題となっています。ケアリーバーとは、「保護(ケア)から離れた人(リーバー)」を意味します。また、児童福祉における「18歳の壁」と呼ばれるものがあります。これは、施設を離れても、困った時に頼れる大人が身近にいないケースが多く、生活苦に陥ってしまったり、仕事や学校に行けず、離職や退学になってしまうケースがあるのが現状です。これは、その子が悪いのではなく、虐待による過去のトラウマが背景にあったり、18歳で一人暮らしをしていく中で、全て生活費を自分でなんとかしなくてはいけない、困った時に周りに相談出来る大人がいないケースがあります。卒園した施設の先生にもなかなか言えなかった。ということもあるようです。

私が施設職員として働いていた時に担当していたA君の話です。A君は就職して一人暮らし生活をスタートするために、一緒にアパートを探し、一人暮らしを始めるために一緒に準備をしてきました。新しい生活に対して前向きに頑張っていたA君。私たち職員も彼が困った時のサポート体制も整えて、3月に施設を送り出しました。しばらくはメール等で近況を聞いたりするなどして様子を知っていました。
それから、しばらくして私に「助けてほしい」とメールが届きました。彼の住んでいたアパートに向かうと職場でうまく行かず、生活もお金がなく家賃等も滞納してしまっていることがわかりました。彼と生活を整えていく中で、「困った時はいつでも連絡くれてもいいんだよ」と話をしたところ、「迷惑かけたくなかったから誰にも言えなかった。」と涙ながらに話してくれました。
このように彼だけでなく、施設を卒園して一人暮らしで頑張っている子たちは「自立したからには、施設に頼っていいのかわからなかった」「頑張ってと送り出してもらったから、失敗したことを話しづらかった」という声があります。
施設を卒園した子どもたちが、このような思いをすることが少なくなっていくには、子どもたちを支える大人の輪や社会的養護の環境下にある子どもたちへの理解が広がっていくことだと考えます。
子どもたちに支援をしてくださる方はこちらから
全国には約600ヶ所の児童養護施設があり、約25000人の子どもたちが暮らしています。
児童虐待や貧困、両親の不慮の事故など入所の理由や背景は一人ひとり違いますが、間違いなく言えることは「子どもたちに問題があって施設で暮らしているわけではありません」でも、家庭環境など自宅で生活することができないので施設で暮らしています。児童養護施設で暮らしている子どもたちの魅力も抱えている課題も多くの方に知って頂きたいと思っています。そして、その子どもたちが施設を出た後も自分らしく生きていく社会になるよう、皆様のご理解とご支援をお願いいたします。
<日本児童養護施設財団からのお願い>
公益財団法人 日本児童養護施設財団は、児童養護施設で暮らす子どもたちが安心して未来へ歩めるよう、寄付や企業・地域の皆さまとともに支援活動を行っています。子どもたちの笑顔と未来を守るため、活動へのご理解・ご支援をよろしくお願いいたします。
<ご寄付を検討されている方はこちらをクリック>
【寄付】全国児童養護施設 総合寄付サイト(卒園生助成)
全国児童養護施設総合寄付サイトは、全国の児童養護施設や、卒園・退所後の子どもたちを支えるための寄付サイトです。お寄せいただいた寄付は、家賃や生活費など、子どもたちが社会で自立して暮らしていくための支援に役立てられます。
現場の声をもとに、子どもたちに本当に必要な支援を届けています。
【寄付】あしながサンタ
児童養護施設で暮らす子どもたちへクリスマスプレゼントを届ける寄付プロジェクトです。
全国から寄せられたご寄付をもとに、施設の子どもたち一人ひとりへクリスマスプレゼント代を助成し、思い出に残るクリスマスを応援しています。
オレンジの羽事業
◯オレンジの羽根募金
児童養護施設への理解を広げ、子どもたちを応援する全国啓発・募金活動です。
街頭募金や企業・学校との連携を通じて、社会的養護の現状を伝えながら、子どもたちへの継続的な支援の輪を広げています。
◯奨学金事業
児童養護施設で暮らす子どもたちの「学びたい」という想いを、寄付によって支える奨学金事業です。返済不要の奨学金を通して、進学をあきらめることなく、子どもたちが自分の夢や未来に向かって一歩を踏み出せるよう応援しています。
◯卒園生対象 企業求人サイト
もっち〜ナビは、児童養護施設の子どもたちや卒園生の就職を応援する求人サイトです。
子どもたちの背景に理解のある企業の求人を掲載し、自分に合った仕事との出会いを支えています。
求人掲載は無料。掲載を希望する企業も募集しています。(事前審査あり)
◯【開催中】日本子ども未来展
日本子ども未来展は、児童養護施設で暮らす子どもたちの作品を通して、一人ひとりの思いや感性を発信する取り組みです。全国の児童養護施設から寄せられた作品には、子どもたちの夢や希望、自由な発想が込められています。
入館は無料です。心に残った作品がございましたら、「お気持ちの入館料」で応援いただけます。
皆さまからのお気持ちは、子どもたちの未来を支える力につながります。
◯【FM 世田谷】はなわと岩崎ひろみの ON AIR もっち〜ラジオ
お笑いタレントの「はなわ」さんと女優の「岩崎ひろみ」さんがパーソナリティを務めたラジオ番組です。
子どもたちの「ワクワク」をもっと大きく膨らませることをテーマに、子育ての話題などを楽しくお届けしていました。
※現在、放送は終了していますが、過去の放送をアーカイブでお楽しみいただけます。
YouTube(広報事業)
日本児童養護施設財団の公式YouTubeチャンネルでは、全国の児童養護施設への訪問や施設長インタビュー、子どもたちからのメッセージ、財団の活動紹介など、さまざまな動画を公開しています。文章や写真だけでは伝えきれない、児童養護施設の現場の声や財団の取り組みをぜひご覧ください。





































































































































































