児童養護施設の職員さんから聞いたエピソード①
児童養護施設のことをたくさんの方に知ってほしい
運営事務局です。
10月も中旬となり、日中は暑い日もありますが、秋を肌で感じられるようになってきました。
本日のブログでは、児童養護施設で働く職員の方から聞いた子どもたちとのエピソードを紹介します。
(紹介するエピソードの内容は子どもを特定できないように名前表記や年齢を変えています。)
児童養護施設で働く職員さんのこと
児童養護施設の職員さんは、児童養護施設で暮らす子どもたちと365日一緒に過ごしています。宿直(泊まり勤務)もあり、大晦日、お正月なども勤務します。
子どもたちにとっては、第二の家でもあるので、職員は子どもたちの親代わりとして関わっています。
・保育士
・児童指導員
・家庭支援専門相談員
・里親支援専門相談員
・心理療法担当職員
・栄養士
・看護師
など、さまざまな職種の職員さんが、児童養護施設で暮らす子どもたちのことを支えています。
全国約610ヶ所ある全ての施設に、上記の職種の職員さんが配置されているわけではありません、施設によって異なることをご理解ください。
本ブログでは、児童養護施設で働く職員さんの仕事内容と子どもたちとのエピソードを紹介していきますので、ぜひご覧ください。
保育士・児童指導員のお仕事について
保護者に代わって、子どもたちの養育を中心に担う専門職です。
児童養護施設では、子どもたちは生活ユニット(グループ)ごとに過ごし、担当職員が交代制で養育にあたります。
職員の業務には、家事全般(食事の用意・掃除・洗濯)をはじめ、学校行事への参加や、児童相談所などの関係機関との連携も含まれます。
また、子どもたちの学校関係のサポート(入学式、卒業式、運動会などの学校行事への参加や担任との面談など)も行い、一般家庭の親と同じように対応します。
現場職員の方から聞いた子どもたちとのエピソード
新卒1年目のAさんは、子どもが好きで、子どもと関わる仕事に就きたいと考え、教育系の大学に進学しました。大学での授業を通して児童養護施設の存在を知り、実習で児童相談所を訪れたことがきっかけで「児童養護施設の子どもたちを支えたい」と決意し、施設職員になる道を選びました。
Aさんは4月に入職し、配属先が決まりました。子どもたちと関わる仕事に胸を膨らませていたAさんでしたが、そこで目にしたのは、親からの虐待で心に深い傷を負った子どもたちの姿でした。児童養護施設では、大学を卒業したばかりの20代の職員もおり、施設には18歳の高校生もいるため、子どもたちと年齢が近い職員も多くいます。職員は日々、子どもたちの生活を支える中で、高校生には施設を出た後の進路について話す機会もあります。
Aさんも高校生のBさんに卒園後の進路について話をしようと声をかけましたが、Bさんから「話したくない。来たばかりのくせに、私のことなんて何も知らないじゃん」と言われてしまいました。この一言に、Aさんは悩むことになりました。
こうした反応は、子どもたちが虐待の経験から大人を信頼できなくなっていることが原因の一つです。子どもたちは、「この大人は信用していいのか」と確かめるために、試すような行動を取ることがあるのです。
Aさんは、「子どもたちを支えたい」と決意した初心を思い出し、再度Bさんと向き合う時間を取りました。そして、「私は職員になったばかりだけど、Bさんの将来を一緒に考えていきたい。大学進学についてはアドバイスもできるから、ぜひ力になりたい」と伝えました。Aさんの真剣な思いが伝わり、Bさんは「わかった。私のことを考えてくれてありがとう」と心を開いてくれるようになりました。
私自身が職員1年目だった頃、中高生の子どもたちに声をかけても無視されたり、話を聞いてもらえなかった経験があります。それでも、Aさんのように子どもたちと向き合い、思いを伝え続けていきました。すぐに信頼関係を築くことは難しいですが、「支えたい」という思いを伝え続けることの大切さを実感した瞬間でもありました。
子どもたちのこれから未来を支えていくには
児童養護施設で暮らしている子どもたちは、施設を卒園(退所)したあとは、親のことを頼ることは、ほとんどできません。
18歳で施設を出たあとは、進学した子も就職した子も自分1人の力で生きていかなければいけない環境に置かれます。
子どもたちの夢と未来を支えていくには、多くの皆様からの現金での支援が必要です。
子どもたちに支援・寄付を考えてくださっている皆さまへ、あなたの寄付・支援が子どもたちの夢や未来を支えます。
<わたしたち現場職員からのお願い>
全国児童養護施設総合寄付サイトでは
高校を卒業と共に施設を出る子どもたちに生活費の支援をしています。
子どもたちを支えるためには皆様からの支援がどうしても必要です。
一人ひとりが寄付をすることで、子どもたちの未来を支えることに繋がります。
<個人の方からのご寄付はこちらの画像をクリックしてください>
<企業スポンサーとしてのご寄付はこちらの画像をクリックしてください>
オレンジの羽根募金
児童養護施設の子どもが安心できる社会づくりへ
「オレンジの羽根運動」は、児童養護施設の現場職員が発足した社会活動です。
入所中の子どもたち、卒園する子どもたちにとってより良い社会で生活するために児童養護施設を正しく知っていただき、
共に支える大人の輪をつくることが目的です。
そんな想いで、私たちはこの活動を行なっています。
多くのみなさまへ活動を周知されるご協力をよろしくおねがいします。
▶︎WEBページはこちら
【FM世田谷/放送中】はなわと岩崎ひろみの ON AIR もっち〜ラジオ
お笑いタレント“はなわ”と女優の“岩崎ひろみ” がお届けする『ON AIR もっち~ラジオ』♪” 子どもたちの“ワクワク♪”を、もっと大きく膨らまそう ”をテーマに、“はなわ”と“岩崎ひろみ”が、子育て経験も交えて面白おかしく元気にお届けします!
〈放送日時)毎週日曜日/11:00~11:15
〈パーソナリティ〉はなわ 岩崎ひろみ
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【公開中】Youtubeチャンネル
日本児童養護施設財団のYoutubeチャンネルにて、『もっち〜とあっき〜が行く施設長インタビュー』『応援メッセージ』『ON AIR もっち〜ラジオのアーカイブ』『寄付サイト』のPVが公開中です。チャンネル登録して頂けますと幸いです。
▶︎チャンネルはこちら
【無料掲載】卒園生対象 企業求人サイト
もっち〜ナビは就職を希望する子どもたちの選択肢が広がるように願いを込めて運営している児童養護施設専門の求人サイトです。施設で暮らす若さ溢れる子どもたちを積極的に採用したい企業のみが求人掲載をしているので、これから施設を退所する高校生や一度施設を退所した卒園児が再就職を目指す場合に活用してください。求人情報にある企業の窓口にご連絡をしていただけますと、求人担当から案内を受けることができます。この事業は営利活動ではないため、掲載課金、採用課金、応募課金、オプション課金は一切しておりません。掲載したい企業も随時募集しております。
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【開館中】日本子ども未来展 オンライン美術館
日本子ども未来展は、児童養護施設の子どもたちの豊かな成長を願うと共に、子どもたちが描く絵画を通して日々の生活だけでなく、子どもたちがそれぞれ持つ「夢」や「希望」を自由に表現する事で自分たちの将来について考える「きっかけ」を持ってもらうことを目的に実施しております。是非ご入館してみてください。子どもたちの素敵な感性や表現力の高さを垣間見れるので手を差し伸べたくなると思います。
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【寄付】あしながサンタ
2019年8月に全国の児童養護施設(607施設)へ、クリスマスに関してのアンケート調査を実施しました。アンケート調査により、1施設あたりの子ども1人に対してのクリスマスプレゼント代の平均予算(約3000円)がわかりました。そこで分かったのが、どの施設も子どもたちが施設生活を送る上で、不自由がない生活を送らせるために、クリスマスの予算を、習い事、衣服費、小遣い、ユニット旅費などに、適切に振り分けられていることがわかりました。ここに私たちがサポートできることがあると考えました。
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地域のスポンサーを必要としております。