「親を頼れない」子どもたちの現状とは
児童養護施設で暮らす子どもたちの「声」
運営事務局です。
今年も残り約2ヶ月となりました。
本日のブログでは、児童養護施設の子どもたちの現状をお伝えします。
ブログを通して、児童養護施設の子どもたちのことを正しく知ってほしいです。多くの方に正しく知ってもらうことで、児童養護施設で暮らす子どもたちや施設を卒園し、社会で暮らす若者たちのことを支える大人の輪が広がっていきます。
「親を頼ることが出来ない」現状について
児童養護施設の子どもたちは、さまざまな事情があり、施設で生活をしています。
入所理由としては、親からの虐待、精神疾患を抱え、養育が困難の場合や病気による入院や親の死別、育児放棄、収監などがあります。親の愛情を十分に受けることが出来ずに、家庭が安心できる場所でなくなってしまいます。その結果、施設を卒園しても、親のことを頼ることが出来ないのです。高校卒業と同時に18歳で施設を卒園し、社会に巣立ちます。進学や就職など進む道はそれぞれ違いますが、多くの子たちが一人暮らしの生活となります。施設にいる間に、アルバイトをして貯金をして新生活に向けての準備をする子もいますが、全員がアルバイトをしているわけではありません。虐待によるトラウマから対人関係に不安や恐怖があり、アルバイトをしたくても出来ない子も中にはいるのです。
親を頼ることが出来ないので、自分一人の力で生計を立てながら生きていかなければいけない環境に置かれます。
金銭面に困った時や病気に罹ってしまった時も相談出来ずに困ってしまうこともあるのが現状です。食費がなく、1日1食で生活している子もいるのです。
増え続ける虐待
児童相談所への虐待相談件数は、年々右肩上がりで増えてきています。
こども家庭庁が調査した、全国の児童相談所における児童虐待相談対応件数の調査では、
2023年には、225,509件、2022年は、219,170件、2021年は207,660件の結果が出ております。225,509件は、過去最多となっています。
虐待の種別としては、
・心理的虐待が59.8%で最も多く
・身体的虐待が22.9%
・育児を放棄するネグレクトが16.2%
・性的虐待が1.1%となっています。虐待した人の内訳は、
・実母が48.7%
・実父が42.3%
・実父以外の父親が5%
引用:こども家庭庁「令和5年度 児童相談所における児童虐待相談対応件数」
<わたしたち現場職員からのお願い>
全国児童養護施設総合寄付サイトでは
高校を卒業して施設を出る子どもたちに生活費の支援を行っています。
一人ひとりが寄付が、子どもたちの未来や夢を叶える選択肢を増やしていきます。
そして児童養護施設への理解を深め、子どもたちの現状を多くの方々に知っていただくことです。
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オレンジの羽根募金
児童養護施設の子どもが安心できる社会づくりへ
「オレンジの羽根運動」は、児童養護施設の現場職員が発足した社会活動です。
入所中の子どもたち、卒園する子どもたちにとってより良い社会で生活するために児童養護施設を正しく知っていただき、
共に支える大人の輪をつくることが目的です。
そんな想いで、私たちはこの活動を行なっています。
多くのみなさまへ活動を周知されるご協力をよろしくおねがいします。
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【FM世田谷/放送中】はなわと岩崎ひろみの ON AIR もっち〜ラジオ
お笑いタレント“はなわ”と女優の“岩崎ひろみ” がお届けする『ON AIR もっち~ラジオ』♪” 子どもたちの“ワクワク♪”を、もっと大きく膨らまそう ”をテーマに、“はなわ”と“岩崎ひろみ”が、子育て経験も交えて面白おかしく元気にお届けします!
〈放送日時)毎週日曜日/11:00~11:15
〈パーソナリティ〉はなわ 岩崎ひろみ
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【公開中】Youtubeチャンネル
日本児童養護施設財団のYoutubeチャンネルにて、『もっち〜とあっき〜が行く施設長インタビュー』『応援メッセージ』『ON AIR もっち〜ラジオのアーカイブ』『寄付サイト』のPVが公開中です。チャンネル登録して頂けますと幸いです。
▶︎チャンネルはこちら
【無料掲載】卒園生対象 企業求人サイト
もっち〜ナビは就職を希望する子どもたちの選択肢が広がるように願いを込めて運営している児童養護施設専門の求人サイトです。施設で暮らす若さ溢れる子どもたちを積極的に採用したい企業のみが求人掲載をしているので、これから施設を退所する高校生や一度施設を退所した卒園児が再就職を目指す場合に活用してください。求人情報にある企業の窓口にご連絡をしていただけますと、求人担当から案内を受けることができます。この事業は営利活動ではないため、掲載課金、採用課金、応募課金、オプション課金は一切しておりません。掲載したい企業も随時募集しております。
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【開館中】日本子ども未来展 オンライン美術館
日本子ども未来展は、児童養護施設の子どもたちの豊かな成長を願うと共に、子どもたちが描く絵画を通して日々の生活だけでなく、子どもたちがそれぞれ持つ「夢」や「希望」を自由に表現する事で自分たちの将来について考える「きっかけ」を持ってもらうことを目的に実施しております。是非ご入館してみてください。子どもたちの素敵な感性や表現力の高さを垣間見れるので手を差し伸べたくなると思います。
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【寄付】あしながサンタ
2019年8月に全国の児童養護施設(607施設)へ、クリスマスに関してのアンケート調査を実施しました。アンケート調査により、1施設あたりの子ども1人に対してのクリスマスプレゼント代の平均予算(約3000円)がわかりました。そこで分かったのが、どの施設も子どもたちが施設生活を送る上で、不自由がない生活を送らせるために、クリスマスの予算を、習い事、衣服費、小遣い、ユニット旅費などに、適切に振り分けられていることがわかりました。ここに私たちがサポートできることがあると考えました。
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