児童養護施設の子どもたちの暮らし②
児童養護施設の子どもたちの暮らしについて
運営事務局です。
「児童養護施設がどんなところか知りたい。」「子どもたちに寄付をしたい。」と
財団にお問い合わせをたくさんいただいております。
このブログのお読みいただき、児童養護施設のことについてたくさんの方に知っていただける機会になって欲しいです。
児童養護施設へのよくある質問について、元施設職員でもある運営事務局職員がお答えしていきます。
【児童養護施設の子どもたちの暮らしについて①】
第一弾はこちらのURLからご覧いただけます。
https://leavehome.org/childcarefacility/16395/
定期的に本ブログで児童養護施設の子どもたちの生活について詳しく紹介をしていきます。
※全国に612施設があり、全てが同じ形ではありません、ここでは私が働いていた地域の施設について話しますので、その点をご理解の上、ブログをお読みください。
Q,児童養護施設は生活のルールが厳しいのですか?
児童養護施設には『決まりが厳しくて自由がない』というイメージを持たれることがあります。
児童養護施設は集団で生活しているので、ある程度の決まりはあります。
しかし、これらの決まりは子どもたちの自由を制限している物ではなくて、子どもたちが安心して自分のもう一つの家のように過ごしていけるようにしているものです。私が勤務していた施設では、各グループが別々の建物で生活しており、他のグループの家に遊びに行く際は、ドアチャイムを鳴らし、名前を言って「お邪魔します」と挨拶をしてから入り、帰る際にも「お邪魔しました」と挨拶をします。これは一般家庭と同じマナーです。これを聞くと「当たり前でしょ?」と思う方もいると思います。この理由としては、同じ施設の敷地内で暮らしていると、家という感覚が薄れてしまうこともあり、いざ、友人の家に行った時に黙って家に上がってしまうこともあるのです。これだと、マナーが悪くなってしまいますよね。一般家庭でも門限だったり、親子で話して決めている約束事もありますよね。
生活のルールに関しては、施設の規模や生活の仕方がそれぞれ違うので、全国の施設が全て同じルールではありません。
冒頭でも述べたように、子どもたちが自分のもう一つの家のように安心して生活していけるようにするためのものなのです。
Q,毎月のお小遣いや高校生はアルバイトをどうしているの??
運営事務局の私が働いていた施設では、毎月のお小遣いがありました。
金額は年齢(学年)によって違いますが、毎月、施設長が子どもたちが生活している家を回り、子どもたちと話しをしながら一人ずつ手渡しをします。お小遣いは、子どもたち個人の小遣い帳があり、担当の職員と一緒に管理をします。子どもたちにお金の使い方を伝えていくために小遣い帳をつけていきます。お金の管理の面から必要なのです。子どもたちは自分のお小遣いなので、好きなものを担当の職員と一緒にお店に行って買うことも出来ます。 子どもたちの中にはゲームソフトが欲しくて半年ほど貯金して購入した子もいました。自分の欲しいものを買えた時の子どもたちの嬉しそうにしている姿を覚えています。
アルバイトに関しては、高校生は全員ではないですが、行っている施設もあります。
アルバイトは、卒園に向けての社会経験と貯金のためが大きな理由としてあります。施設を出る時には色々と準備にお金が必要です。お小遣いを毎月1,000円ずつ貯金したとしても、数万円しか貯まりません。児童養護施設でも児童手当が毎月あります。児童手当を施設で管理を行い、卒園するタイミングで子どもたちに全額渡します。卒園する子どもたちは、児童手当とアルバイトで貯めた貯金を持って施設を出ます。児童手当も子どもたちによって貯まる金額に差があるので、アルバイトでの貯金も大事になってくるのです。このお金はほとんどが新生活の準備のお金に充てることになり、実際はほとんど手元に残ることは少ないのが現状です。
Q,卒園に向けての貯金の必要さ、金銭面の問題
子どもたちのほとんどは卒園後は親を頼ることが出来ません。18歳で施設を卒園した後は、自分一人で生計を立てなければなりません。
「金銭面の問題」が一番大きな課題です。施設にいる間にアルバイトをして貯金が10万円あったとしても、急な病気、怪我で仕事が出来ない時期があった時など、10万円の貯金では足りないのです。
進学した子どもたちは、アルバイトを毎日のようにしながら節約生活を送るため、友達と遊んだりや外食したりすることもままなりません。その結果、「学校を辞めて働いた方がいい、辛い思いまでして学校行きたくない」と夢を諦め学校を辞めてしまう子も少なくありません。
金銭面の問題から夢を諦めてしまうことのないように、子どもたちの未来・夢のためには、周りの大人の支えや支援が必要になってくるのです。あなたのご寄付が子どもたちの未来を変えるきっかけになります。どうかご寄付お願いします。
皆さまからのご支援が施設を卒園する子どもたちの支援に変わります。
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オレンジの羽根募金
児童養護施設の子どもが安心できる社会づくりへ
「オレンジの羽根運動」は、児童養護施設の現場職員が発足した社会活動です。
入所中の子どもたち、卒園する子どもたちにとってより良い社会で生活するために児童養護施設を正しく知っていただき、
共に支える大人の輪をつくることが目的です。
そんな想いで、私たちはこの活動を行なっています。
多くのみなさまへ活動を周知されるご協力をよろしくおねがいします。
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【FM世田谷/放送中】はなわと岩崎ひろみの ON AIR もっち〜ラジオ
お笑いタレント“はなわ”と女優の“岩崎ひろみ” がお届けする『ON AIR もっち~ラジオ』♪” 子どもたちの“ワクワク♪”を、もっと大きく膨らまそう ”をテーマに、“はなわ”と“岩崎ひろみ”が、子育て経験も交えて面白おかしく元気にお届けします!
〈放送日時)毎週日曜日/11:00~11:15
〈パーソナリティ〉はなわ 岩崎ひろみ
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【公開中】Youtubeチャンネル
日本児童養護施設財団のYoutubeチャンネルにて、『もっち〜とあっき〜が行く施設長インタビュー』『応援メッセージ』『ON AIR もっち〜ラジオのアーカイブ』『寄付サイト』のPVが公開中です。チャンネル登録して頂けますと幸いです。
▶︎チャンネルはこちら
【無料掲載】卒園生対象 企業求人サイト
もっち〜ナビは就職を希望する子どもたちの選択肢が広がるように願いを込めて運営している児童養護施設専門の求人サイトです。施設で暮らす若さ溢れる子どもたちを積極的に採用したい企業のみが求人掲載をしているので、これから施設を退所する高校生や一度施設を退所した卒園児が再就職を目指す場合に活用してください。求人情報にある企業の窓口にご連絡をしていただけますと、求人担当から案内を受けることができます。この事業は営利活動ではないため、掲載課金、採用課金、応募課金、オプション課金は一切しておりません。掲載したい企業も随時募集しております。
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【開館中】日本子ども未来展 オンライン美術館
日本子ども未来展は、児童養護施設の子どもたちの豊かな成長を願うと共に、子どもたちが描く絵画を通して日々の生活だけでなく、子どもたちがそれぞれ持つ「夢」や「希望」を自由に表現する事で自分たちの将来について考える「きっかけ」を持ってもらうことを目的に実施しております。是非ご入館してみてください。子どもたちの素敵な感性や表現力の高さを垣間見れるので手を差し伸べたくなると思います。
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【寄付】あしながサンタ
2019年8月に全国の児童養護施設(607施設)へ、クリスマスに関してのアンケート調査を実施しました。アンケート調査により、1施設あたりの子ども1人に対してのクリスマスプレゼント代の平均予算(約3000円)がわかりました。そこで分かったのが、どの施設も子どもたちが施設生活を送る上で、不自由がない生活を送らせるために、クリスマスの予算を、習い事、衣服費、小遣い、ユニット旅費などに、適切に振り分けられていることがわかりました。ここに私たちがサポートできることがあると考えました。
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地域のスポンサーを必要としております。