夏休みの子どもたちとのエピソード②
児童養護施設の夏休み②
運営事務局です。
本日は、前回に引き続き、児童養護施設での夏休みの過ごし方や、私が施設職員として勤めていた際の子どもたちの夏休みの日のエピソードを紹介します。
夏休み中の子どもたちのエピソードの紹介
児童養護施設の子どもたちの中には、夏休みなどの長期休暇を利用して親と交流する機会がある場合があります。これは、家庭復帰を視野に入れて、児童相談所と相談の上で実施されます。
今回は、夏休みに母親と面会と交流をしたSくんのエピソード紹介します。
※こちらのエピソードの掲載は、Sくんと施設側の掲載許可を事前に得たものとなっております。
母親との久しぶりの再会
Sくんが施設での生活を始めたのは、母親が精神的な病気で長期入院が必要だったためです。Sくんの家庭はシングルマザー家庭で、親族の支援を得られず、一緒に生活することが難しくなり、施設での生活を余儀なくされました。Sくんは、2年生の終わりの春休みに施設に来て、施設での生活が2年経った頃、Sくんのお母さんの体調が少し良くなったとのことで、夏休みの間に児童相談所で面会と交流ができるとの連絡がありました。
Sくんは、お母さんに手紙を書くことにしました。手紙には、学校で頑張っていること、施設の生活で苦手だったトマトが食べられるようになったこと、そして施設での生活のことについて書き綴りました。
交流の日がやってきました。面会は児童相談所の一室で行われました。久しぶりにお母さんと会うことに緊張していたSくんに、職員は「職員も一緒にいるから大丈夫だよ」と声をかけ、Sくんの手を握りながら一緒に面会室に入りました。Sくんはお母さんに手紙を渡しながら、嬉しそうに交流の時間を過ごしました。
交流の時間が終わり、施設に帰る時間が近づくと、Sくんは再び母親と離れる寂しさから涙を流していました。車中で、Sくんは「お母さんと勉強と運動を頑張るって約束したんだ。寂しいけど頑張りたいんだ」と職員に話してくれました。職員は「うん。そうだね。でも、寂しくなった時は我慢しないでいつでも話していいんだよ。一緒に頑張ろうね。」と声をかけました。
今回は、Sくんと母親の交流エピソードを紹介しましたが、子どもたちは様々な理由で、児童養護施設で生活しています。そのため、全ての子どもたちが親と面会や交流ができるわけではありません。児童養護施設に入所し、面会・交流を行うことなく、18歳で児童養護施設を卒園(退所)をする子もいるのです。
子どもたちの未来を支えていくには
子どもたちの未来を支えていくには、多くの皆様からの現金での支援が必要です。
子どもたちに支援・寄付を考えてくださっている皆さまへ、あなたの寄付・支援が子どもたちの夢や未来を支えます。
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一人ひとりが子どもたちに現金での支援をしてくださることで、子どもたちが未来に夢と希望を持つことが出来ます。
子どもたちがつまづいた時に支えることができるのは私たち大人の存在です。
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オレンジの羽根募金
児童養護施設の子どもが安心できる社会づくりへ
「オレンジの羽根運動」は、児童養護施設の現場職員が発足した社会活動です。
入所中の子どもたち、卒園する子どもたちにとってより良い社会で生活するために児童養護施設を正しく知っていただき、
共に支える大人の輪をつくることが目的です。
そんな想いで、私たちはこの活動を行なっています。
多くのみなさまへ活動を周知されるご協力をよろしくおねがいします。
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2019年8月に全国の児童養護施設(607施設)へ、クリスマスに関してのアンケート調査を実施しました。アンケート調査により、1施設あたりの子ども1人に対してのクリスマスプレゼント代の平均予算(約3000円)がわかりました。そこで分かったのが、どの施設も子どもたちが施設生活を送る上で、不自由がない生活を送らせるために、クリスマスの予算を、習い事、衣服費、小遣い、ユニット旅費などに、適切に振り分けられていることがわかりました。ここに私たちがサポートできることがあると考えました。
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