児童養護施設を卒園した後の子どもたちのSOS
児童養護施設を卒園した後の子どもたちが抱える想い
早いもので3月も下旬となり、あと2週間程で4月になります。
児童養護施設の卒園した後は、ほとんどの子どもたちが就職となります。進学の子も一人暮らしが始まります。
一人暮らしなので、もちろん自分のことは全て自分でしなくてはいけません。
私が担当していたA君も就職先が決まり、一人暮らし出来るのを楽しみにしている様子でした。施設を卒園するにあたって、一緒にお金の使い方を考えたり、料理や家事を手伝ってもらいながら一人暮らしに向けて準備を進めていきました。施設によっては、家事等を自分で行い、学校やアルバイトをその部屋から通えるように自活訓練室があります。
「自活訓練」ってそこまでするの?と思われる方もいると思います。
一般的な一人暮らしは、両親からの仕送りがあったり、様子を見に行って手を貸してあげることがあると思いますが、施設出身の子どもたちは親を頼ることが出来ない子がほとんどです。施設の職員も在園している子の対応があるので、卒園した子どもたちのところにいつでも行けるというわけではないのです。
子どもたちのSOS
私がA君を送り出してから、コロナ禍になってしまったこともあり、会うことは出来ず、たまにメールをする程度でした。
仕事も頑張っている様子だったので、私も大丈夫と思い、しばらく連絡をとっていませんでした。
1年が過ぎ、在園している子からA君が在園している子たちにお金を借りようとしていることが耳に入りました。
私はA君に連絡を取りましたが、連絡がつかなかったので、アパートを訪れてみました。
訪れてみてわかったことは、家賃の半年滞納。光熱費や携帯代金も滞納しており、仕事の欠勤が続いている現状でした。仕事先の人とも関係は悪化をしてしまっていました。その時の手取りが約15万円。家賃は4万円。携帯代金と光熱費も合わせても、節約していけば生活は出来る状態ではありました。
結局、仕事は辞めることになってしまったのですが、私は「もっと早く相談して欲しかった」と彼に伝えましたが、彼は「迷惑かけたくなかったから連絡出来なかった」と話していました。お金の使い方も大切ですが、困った時にSOSを出せて相談出来る大人や支える大人の大切さを痛感しました。
一人で抱え込んでしまう子どもたち
子どもたちが一人暮らしをはじめて、抱える問題としてお金の問題も挙げられますが、身近に頼れる大人の存在がなかなかいないということも大きいのです。
誰にも相談出来ず、一人で抱え込んでしまう現状が多いのです。担当していた施設の職員が退職してしまい、知っている職員がそもそもいないということや連絡先が変わってしまい、施設側も近況を聞きたくても連絡が取れないという理由もあります。
もうすぐ、4月になり、早い子では一人暮らしをもう始めている子も多いでしょう。就職先のオリエンテーションが始まり、今までは施設で一緒に暮らしている同年代の子や職員がいて賑やかだった食卓も静かに一人ということになります。そこに新生活への不安、環境が大幅に変わったこと、頼れる大人がいないというたくさんの不安を抱えている子が多いのです。子どもたちは、寂しさや不安なことがあってもA君のように心配かけたくない、迷惑をかけたくないという思いから連絡したくても出来ない子がいるのです。
すぐ出来る子どもたちへのご寄付のご案内
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オレンジの羽根募金
児童養護施設の子どもが安心できる社会づくりへ
「オレンジの羽根運動」は、児童養護施設の現場職員が発足した社会活動です。
入所中の子どもたち、卒園する子どもたちにとってより良い社会で生活するために児童養護施設を正しく知っていただき、
共に支える大人の輪をつくることが目的です。
そんな想いで、私たちはこの活動を行なっています。
多くのみなさまへ活動を周知されるご協力をよろしくおねがいします。
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【FM世田谷/放送中】はなわと岩崎ひろみの ON AIR もっち〜ラジオ
お笑いタレント“はなわ”と女優の“岩崎ひろみ” がお届けする『ON AIR もっち~ラジオ』♪” 子どもたちの“ワクワク♪”を、もっと大きく膨らまそう ”をテーマに、“はなわ”と“岩崎ひろみ”が、子育て経験も交えて面白おかしく元気にお届けします!
〈放送日時)毎週日曜日/11:00~11:15
〈パーソナリティ〉はなわ 岩崎ひろみ
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日本児童養護施設財団のYoutubeチャンネルにて、『もっち〜とあっき〜が行く施設長インタビュー』『応援メッセージ』『ON AIR もっち〜ラジオのアーカイブ』『寄付サイト』のPVが公開中です。チャンネル登録して頂けますと幸いです。
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もっち〜ナビは就職を希望する子どもたちの選択肢が広がるように願いを込めて運営している児童養護施設専門の求人サイトです。施設で暮らす若さ溢れる子どもたちを積極的に採用したい企業のみが求人掲載をしているので、これから施設を退所する高校生や一度施設を退所した卒園児が再就職を目指す場合に活用してください。求人情報にある企業の窓口にご連絡をしていただけますと、求人担当から案内を受けることができます。この事業は営利活動ではないため、掲載課金、採用課金、応募課金、オプション課金は一切しておりません。掲載したい企業も随時募集しております。
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日本子ども未来展は、児童養護施設の子どもたちの豊かな成長を願うと共に、子どもたちが描く絵画を通して日々の生活だけでなく、子どもたちがそれぞれ持つ「夢」や「希望」を自由に表現する事で自分たちの将来について考える「きっかけ」を持ってもらうことを目的に実施しております。是非ご入館してみてください。子どもたちの素敵な感性や表現力の高さを垣間見れるので手を差し伸べたくなると思います。
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【寄付】あしながサンタ
2019年8月に全国の児童養護施設(607施設)へ、クリスマスに関してのアンケート調査を実施しました。アンケート調査により、1施設あたりの子ども1人に対してのクリスマスプレゼント代の平均予算(約3000円)がわかりました。そこで分かったのが、どの施設も子どもたちが施設生活を送る上で、不自由がない生活を送らせるために、クリスマスの予算を、習い事、衣服費、小遣い、ユニット旅費などに、適切に振り分けられていることがわかりました。ここに私たちがサポートできることがあると考えました。
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