児童養護施設を卒園する子どもたちに必要な支援とは
児童養護施設の卒園に向けて
運営事務局です。
11月になり、今年も早いものであと約2カ月となりました。
今年、卒園(退所)を控えている児童養護施設の子どもたちは、施設をでた後の生活に向けて、準備を進めていく大切な時期でもあります。
本日のブログは、児童養護施設を卒園(退所)した子どもたちの現状についてご紹介します。
子どもたちのアフターケアの実態
児童養護施設では卒園した子どもたちに向けて、アフターケアが行われています。
全国の施設のうち、調査の回答のあった施設の中では約8割の施設でアフターケアを担当する職員がいます。(専任5割・兼任3割)これは、現在入所している子どもたちを担当しながら、卒園した子どもたちの支援を兼任している職員が多く、施設を卒園した子どもたちに対して、十分な支援が行き届かないことがわかっています。中には夜遅くに子どもから連絡が入る場合や、急に住む場所がなくなり、今日泊まるところがないからどうにかしてほしいという事例もあります。施設の規模によっては泊まることの出来る部屋を用意することも出来ますが、急な事例に対応出来ない施設もあるのです。
私は以前、施設職員をしていたのですが、その時にも担当していた子が急に仕事を辞めてしまい、生活の立て直しのために施設で緊急で受け入れをしたこともありました。
仕事を辞める=収入が途絶えてしまう
仕事を辞めた後は、正規雇用でなく、アルバイトで生活をギリギリ繋いでいる子もいるのが現状です。
4月から新しい環境で頑張ってきたけれど、一人暮らしの生活が辛くなってしまったり、仕事やプライベートの悩みから仕事に行けなくなってしまい、最終的に退職を決断してしまう子も少なくありません。
退職の決断をしてしまうのも、相談出来る大人がそばにいなかったり、施設の職員に相談したくても、「怒られるんじゃないか」「迷惑をかけてしまうのではないか」という気持ちから、悩みを打ち明けることが出来ずに一人で抱えてしまっていることになってしまうのです。
その結果、施設側が気付いた時にはお金の問題(家賃の滞納や借金)が起こっていることもあるのです。
高校卒業後の就職者の雇用形態について
高校を卒業後(施設を出た後)に正社員として就労した施設生活経験者の子どもたちは、就職後に約17%が3ヶ月で離職しています。(2022年調査結果)
そのうち、6割にあたる約9%が無職の現状です。就職して1年3ヶ月程が経過した子の中では、半分の50%が最初に入職した会社を離職しているのがわかっています。その後は、再就職約2割・パートアルバイト約2割、1割は就職が出来ずにいる事例もあります。収入面のみを重視し、夜の仕事を選ぶ子も少なくありません。
「子どもたちのやり直す選択肢が増えていくこと」
一度、子どもたちは「辞めてしまった」という経験をすると、「どうせ、私なんて」と自分を責めてしまうことが多いです。
虐待の辛い経験のトラウマから自分では頑張りたい気持ちが強くてもつまづいてしまうことがあります。その際に、子どもたちのことを支える大人の存在や、支援制度が充実していると、やり直すための子どもたちの選択肢が広がります。子どもたちにとって一番必要な支援は「金銭面での支援」になります。
一番は子どもたちがつまづくことなく、施設を卒園した後の進学・就職の道での生活を問題なく送っていけることです。
施設を出て新生活を迎えるにあたり、生活費や身の回りの物を準備するにも費用がかかります。アルバイトで貯めた資金や給付金や奨学金制度では十分に賄えないこともあるのです。
<わたしたち現場職員からのお願い>
全国児童養護施設総合寄付サイトでは
高校を卒業と共に施設を出る子どもたちに生活費の支援をしています。
子どもたちを支えるためには皆様からの支援が必要です。
<個人の方からのご寄付はこちらの画像をクリックしてください>
<企業スポンサーとしてのご寄付はこちらの画像をクリックしてください>
オレンジの羽根募金
児童養護施設の子どもが安心できる社会づくりへ
「オレンジの羽根運動」は、児童養護施設の現場職員が発足した社会活動です。
入所中の子どもたち、卒園する子どもたちにとってより良い社会で生活するために児童養護施設を正しく知っていただき、
共に支える大人の輪をつくることが目的です。
そんな想いで、私たちはこの活動を行なっています。
多くのみなさまへ活動を周知されるご協力をよろしくおねがいします。
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【FM世田谷/放送中】はなわと岩崎ひろみの ON AIR もっち〜ラジオ
お笑いタレント“はなわ”と女優の“岩崎ひろみ” がお届けする『ON AIR もっち~ラジオ』♪” 子どもたちの“ワクワク♪”を、もっと大きく膨らまそう ”をテーマに、“はなわ”と“岩崎ひろみ”が、子育て経験も交えて面白おかしく元気にお届けします!
〈放送日時)毎週日曜日/11:00~11:15
〈パーソナリティ〉はなわ 岩崎ひろみ
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【公開中】Youtubeチャンネル
日本児童養護施設財団のYoutubeチャンネルにて、『もっち〜とあっき〜が行く施設長インタビュー』『応援メッセージ』『ON AIR もっち〜ラジオのアーカイブ』『寄付サイト』のPVが公開中です。チャンネル登録して頂けますと幸いです。
▶︎チャンネルはこちら
【無料掲載】卒園生対象 企業求人サイト
もっち〜ナビは就職を希望する子どもたちの選択肢が広がるように願いを込めて運営している児童養護施設専門の求人サイトです。施設で暮らす若さ溢れる子どもたちを積極的に採用したい企業のみが求人掲載をしているので、これから施設を退所する高校生や一度施設を退所した卒園児が再就職を目指す場合に活用してください。求人情報にある企業の窓口にご連絡をしていただけますと、求人担当から案内を受けることができます。この事業は営利活動ではないため、掲載課金、採用課金、応募課金、オプション課金は一切しておりません。掲載したい企業も随時募集しております。
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【開館中】日本子ども未来展 オンライン美術館
日本子ども未来展は、児童養護施設の子どもたちの豊かな成長を願うと共に、子どもたちが描く絵画を通して日々の生活だけでなく、子どもたちがそれぞれ持つ「夢」や「希望」を自由に表現する事で自分たちの将来について考える「きっかけ」を持ってもらうことを目的に実施しております。是非ご入館してみてください。子どもたちの素敵な感性や表現力の高さを垣間見れるので手を差し伸べたくなると思います。
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【寄付】あしながサンタ
2019年8月に全国の児童養護施設(607施設)へ、クリスマスに関してのアンケート調査を実施しました。アンケート調査により、1施設あたりの子ども1人に対してのクリスマスプレゼント代の平均予算(約3000円)がわかりました。そこで分かったのが、どの施設も子どもたちが施設生活を送る上で、不自由がない生活を送らせるために、クリスマスの予算を、習い事、衣服費、小遣い、ユニット旅費などに、適切に振り分けられていることがわかりました。ここに私たちがサポートできることがあると考えました。
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地域のスポンサーを必要としております。