施設を卒園した若者たちが実際に困ったことや起きた問題について①
子どもたちの抱える卒園後の悩みとは
運営事務局です。
先日のブログでは、「施設を巣立つ子どもたちの自立のための準備について」について紹介いたしました。
まだご覧いただけていない方は、ぜひ、ご覧ください。ブログページは、こちら
本日のブログは、「施設を卒園した若者たちが実際に困ったことや起きた問題について」をお伝えいたします。
児童養護施設からの巣立ち
児童養護施設を高校卒業と同時に卒園し、社会に巣立ち、一人暮らしの生活が始まります。就職先のスケジュールや施設から遠方の場合などは、3月の早い時期に施設を卒園していく子がいます。卒園する子どもたちは数年から長い子では10年近い長い間ずっと暮らしてきた場所と職員さんと離れることに、寂しさから涙を流す子もいます。職員も自分の子どものように成長を見守ってきたので、寂しい気持ちもありますが、子どもたちの旅立ちのお祝いをします。
児童養護施設を卒園した後の生活について
児童養護施設を卒園したほとんどの子どもたちは一人暮らしの生活が始まります。親からの虐待を受け、施設に入所をしている子たちが多いので、親を頼ることは出来ません。大学や短大に進学した子たちは、18歳で自分一人の力で生きていかなければならない環境下に置かれます。社会に巣立った子どもたちが実際に困ったことについて紹介します。
学業とアルバイトの両立
大学や短大等に進学した子たちは、奨学金などの支援制度を使用して通う子もいます。また、施設に生活している間にアルバイトをして、貯金をして新生活を迎える子もいますが、多くを貯金することは難しいため、アルバイトと学業を両立する生活を送る子が多いです。大学や短大は、高校の授業時間よりも長く、課題レポートもあるため、高校生活との違いにつまづいてしまう場合があります。また、アルバイトをしなくては、生活費が足りなくなってしまうので、学校が終わってからのアルバイトだと、夜も遅くなってしまいます。朝は自分で起きなければいけないので、両立の難しさから、朝起きることが出来ず、寝坊をしてしまったり、授業も休んでしまう子がいるのです。学業とアルバイトの両立の生活に苦しくなってしまい、せっかく入った大学等を途中で中退してしまう子も少なくありません。
自炊・洗濯・掃除の生活
一人暮らしは自炊、掃除、洗濯も自分で行います。施設で暮らしていた間は、職員が子どもたちの身の回りの生活を行っていたため、いざ、自分一人で毎日行うとなると、日々の忙しさから、そこまで手が回らない子もいます。子どもたちの中にはゴミ出しの分別の仕方がわからなくなってしまったり、朝起きれなかった結果、ゴミ出しを忘れ、ゴミが部屋に溜まってしまう場合があります。また、自炊の面倒くさいと感じ、コンビニ弁当やカップ麺で済ませてしまうことがあり、栄養が偏ってしまうこともあるのです。コンビニ弁当や外食を毎日続けてしまうと、お金もかかってきてしまい、お金が足りなくなってしまう事も子どもたちが抱える問題の一つとして挙げられています。

頼れる大人の存在の必要性
施設を卒園すると、担当だった施設職員は、毎日のような様子を伺ったり、訪問することは現実的には難しくなります。子どもたちの中には、卒園してから施設との連絡、関係を断ってしまう子もいるので、その場合は、近況を知ることや子どもたちが困っている時に手を差し伸べることが難しくなってしまいます。親に頼ることの出来ない子どもたちに必要なのは、困った時にそばで支えてくれる大人の存在なのです。

次回のブログでは、「児童養護施設を卒園した若者たちの金銭面問題」について紹介いたします。
<税制優遇・税額控除について>
令和7年4月1日より内閣府公認の公益財団法人となり、同年8月13日に内閣府より税額控除に関する承認をいただけましたことをご報告いたします。
本証明に関する有効期間は以下の通りです。
令和7年8月13日から令和12年8月12日まで
税制優遇は、個人様・法人様ともに申請を行なっていただけます。
税制優遇・税額控除についての詳細は、こちら
<わたしたち現場職員からのお願い>
全国児童養護施設総合寄付サイトでは
高校を卒業して施設を出る子どもたちに生活費の支援を行っています。
一人ひとりの寄付が、子どもたちの未来や夢を叶える選択肢を増やしていきます。
そして児童養護施設への理解を深め、子どもたちの現状を多くの方々に知っていただくことです。
<個人の方からのご寄付はこちらの画像をクリックしてください>

<企業スポンサーとしてのご寄付はこちらの画像をクリックしてください>

オレンジの羽根募金
児童養護施設の子どもが安心できる社会づくりへ
「オレンジの羽根運動」は、児童養護施設の現場職員が発足した社会活動です。
入所中の子どもたち、卒園する子どもたちにとってより良い社会で生活するために児童養護施設を正しく知っていただき、
共に支える大人の輪をつくることが目的です。
そんな想いで、私たちはこの活動を行なっています。
多くのみなさまへ活動を周知されるご協力をよろしくおねがいします。
▶︎WEBページはこちら
【FM世田谷/放送中】はなわと岩崎ひろみの ON AIR もっち〜ラジオ

お笑いタレント“はなわ”と女優の“岩崎ひろみ” がお届けする『ON AIR もっち~ラジオ』♪” 子どもたちの“ワクワク♪”を、もっと大きく膨らまそう ”をテーマに、“はなわ”と“岩崎ひろみ”が、子育て経験も交えて面白おかしく元気にお届けします!
〈放送日時)毎週日曜日/11:00~11:15
〈パーソナリティ〉はなわ 岩崎ひろみ
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【公開中】Youtubeチャンネル

日本児童養護施設財団のYoutubeチャンネルにて、『もっち〜とあっき〜が行く施設長インタビュー』『応援メッセージ』『ON AIR もっち〜ラジオのアーカイブ』『寄付サイト』のPVが公開中です。チャンネル登録して頂けますと幸いです。
▶︎チャンネルはこちら

【無料掲載】卒園生対象 企業求人サイト
もっち〜ナビは就職を希望する子どもたちの選択肢が広がるように願いを込めて運営している児童養護施設専門の求人サイトです。施設で暮らす若さ溢れる子どもたちを積極的に採用したい企業のみが求人掲載をしているので、これから施設を退所する高校生や一度施設を退所した卒園児が再就職を目指す場合に活用してください。求人情報にある企業の窓口にご連絡をしていただけますと、求人担当から案内を受けることができます。この事業は営利活動ではないため、掲載課金、採用課金、応募課金、オプション課金は一切しておりません。掲載したい企業も随時募集しております。
▶︎WEBページはこちら
【開館中】日本子ども未来展 オンライン美術館
日本子ども未来展は、児童養護施設の子どもたちの豊かな成長を願うと共に、子どもたちが描く絵画を通して日々の生活だけでなく、子どもたちがそれぞれ持つ「夢」や「希望」を自由に表現する事で自分たちの将来について考える「きっかけ」を持ってもらうことを目的に実施しております。是非ご入館してみてください。子どもたちの素敵な感性や表現力の高さを垣間見れるので手を差し伸べたくなると思います。
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【寄付】あしながサンタ
2019年8月に全国の児童養護施設(607施設)へ、クリスマスに関してのアンケート調査を実施しました。アンケート調査により、1施設あたりの子ども1人に対してのクリスマスプレゼント代の平均予算(約3000円)がわかりました。そこで分かったのが、どの施設も子どもたちが施設生活を送る上で、不自由がない生活を送らせるために、クリスマスの予算を、習い事、衣服費、小遣い、ユニット旅費などに、適切に振り分けられていることがわかりました。ここに私たちがサポートできることがあると考えました。
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