施設を卒園し、就職をした子のエピソード紹介
児童養護施設を卒園した子の思いと声
運営事務局です。
本日は、児童養護施設を卒園し、就職の道に進んだBさんのエピソードを紹介します。
※エピソードの掲載許可はご本人よりいただいております。また、個人情報保護の観点から、一部の情報を伏せておりますので、ご了承ください。
「就職を決めたきっかけ」
Bさんは、児童養護施設で6年間暮らしていました。高校生になり、卒園に向けて少しでも貯金をしようと思い、接客のアルバイトを始めました。アルバイトを続ける中で、接客の楽しさを感じ、アルバイト先の社員さんから「うちの会社で働いてみない?」と声をかけてもらえました。社員さんは、Bさんが児童養護施設で生活していることを知り、Bさんや児童養護施設に関心を持ち、「Bさんのことを支えていきたい」と話してくれたそうです。Bさんは接客業の楽しさを施設の職員にも話をしてくれており、就職することを決めました。
就職が決まり、Bさんも施設卒園前に進路が決まったことに安心していました。新生活に向けて、Bさんと施設の職員は自立に向けた準備を一緒に進めていきました。
「卒園に向けて準備を進めること」
「自立に向けての準備」とは・・・。
自立に向けた準備は、施設によって様々なやり方があります。全国の施設が全て同じ方法を採用しているわけではなく、子どもたちの状況や施設の規模、設備に合わせて準備を進めています。ここでは、Bさんの例を元に一部紹介いたします。
<子どもたちと進める自立に向けての準備について>
Bさんは施設の一室(自活訓練室)を使用し、ご飯の買い物から準備、掃除、洗濯まで全て自分で行います。この部屋から学校にも通います。アパートの一室のように、お風呂やキッチン等も備わっています。この訓練を行う理由は、一人暮らしが始まった時に、自分でご飯を作ったり、掃除や洗濯をしたりすることに慣れているかどうかで、新生活でのつまづきが大きく減るからです。子どもたちの中には、ゴミの分別・出し方がわからず、ご近所トラブルになってしまったケースもあります。
一般家庭を例にすると、親の仕送りがあったり、親が様子を見にきて掃除をしてくれたりすることがあります。しかし、児童養護施設を出た子どもたちは、ほとんどの場合、親を頼ることが出来ません。仕送りもなく、自分で生計を立てて生きていかなければなりません。
子どもたちが抱える金銭面の問題
児童養護施設の子どもたちは、施設で生活している間にアルバイトやお小遣いを貯金し、卒園後に備えます。しかし、貯金したお金も新生活の準備(アパートの契約金や家具・寝具やその他の必要な物)でほとんどなくなってしまいます。Bさんは就職後、半年ほど過ぎた頃に体調を崩し、欠勤が多くなってしまったために収入が減り、家賃や光熱費などの固定費が払えなくなってしまうことがありました。Bさんは、担当職員に連絡をしてくれたので、施設の卒園児アフターケアということで支援を行いました。
児童養護施設を卒園=自立出来た
というわけではないのです。周りの大人のサポートがない状態で、一人暮らしを始めることは、18歳の子どもたちにとって大きな不安となります。困った時に施設の職員に連絡が出来ればいいのですが、担当職員が退職している場合もあり、連絡がついたとしても、現場職員が卒園生全員のサポートをし続けていくことにも限界があります。
「支える大人の存在と子どもたちの選択肢を増えていくこと」
児童養護施設の子どもたちは、社会に出た後に挫折を経験してしまった時に、その後の立ち直りに時間がかかってしまうことがあります。再び就職を目指していくにも時間がかかります。その間に生活を送るだけでも、日々の生活費がかかります。私が担当した子どもが言っていた言葉で今でも覚えているものが「お金があれば、大抵の悩みって解決すると思うんだよね。」です。
施設を出た後に、就職・進学とそれぞれ進む道が違くても、一人で生計を立てて生きていく環境は一緒の子どもたち。
「お金に余裕があれば」毎日アルバイト漬けにならなくてもいいし、友達とたまに外食や遊びに行くこともできます。
施設を巣立って生活する子どもたちに必要なものは、支える大人の存在と金銭面での支援を増やしていくことで、子どもたちの選択肢が増えていくことなのです。
<わたしたち現場職員からのお願い>
全国児童養護施設総合寄付サイトでは
高校を卒業と共に施設を出る子どもたちに生活費の支援をしています。
子どもたちを支えるためには皆様からの支援が必要です。
<個人の方からのご寄付はこちらの画像をクリックしてください>
<企業スポンサーとしてのご寄付はこちらの画像をクリックしてください>
オレンジの羽根募金
児童養護施設の子どもが安心できる社会づくりへ
「オレンジの羽根運動」は、児童養護施設の現場職員が発足した社会活動です。
入所中の子どもたち、卒園する子どもたちにとってより良い社会で生活するために児童養護施設を正しく知っていただき、
共に支える大人の輪をつくることが目的です。
そんな想いで、私たちはこの活動を行なっています。
多くのみなさまへ活動を周知されるご協力をよろしくおねがいします。
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【FM世田谷/放送中】はなわと岩崎ひろみの ON AIR もっち〜ラジオ
お笑いタレント“はなわ”と女優の“岩崎ひろみ” がお届けする『ON AIR もっち~ラジオ』♪” 子どもたちの“ワクワク♪”を、もっと大きく膨らまそう ”をテーマに、“はなわ”と“岩崎ひろみ”が、子育て経験も交えて面白おかしく元気にお届けします!
〈放送日時)毎週日曜日/11:00~11:15
〈パーソナリティ〉はなわ 岩崎ひろみ
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【公開中】Youtubeチャンネル
日本児童養護施設財団のYoutubeチャンネルにて、『もっち〜とあっき〜が行く施設長インタビュー』『応援メッセージ』『ON AIR もっち〜ラジオのアーカイブ』『寄付サイト』のPVが公開中です。チャンネル登録して頂けますと幸いです。
▶︎チャンネルはこちら
【無料掲載】卒園生対象 企業求人サイト
もっち〜ナビは就職を希望する子どもたちの選択肢が広がるように願いを込めて運営している児童養護施設専門の求人サイトです。施設で暮らす若さ溢れる子どもたちを積極的に採用したい企業のみが求人掲載をしているので、これから施設を退所する高校生や一度施設を退所した卒園児が再就職を目指す場合に活用してください。求人情報にある企業の窓口にご連絡をしていただけますと、求人担当から案内を受けることができます。この事業は営利活動ではないため、掲載課金、採用課金、応募課金、オプション課金は一切しておりません。掲載したい企業も随時募集しております。
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【開館中】日本子ども未来展 オンライン美術館
日本子ども未来展は、児童養護施設の子どもたちの豊かな成長を願うと共に、子どもたちが描く絵画を通して日々の生活だけでなく、子どもたちがそれぞれ持つ「夢」や「希望」を自由に表現する事で自分たちの将来について考える「きっかけ」を持ってもらうことを目的に実施しております。是非ご入館してみてください。子どもたちの素敵な感性や表現力の高さを垣間見れるので手を差し伸べたくなると思います。
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【寄付】あしながサンタ
2019年8月に全国の児童養護施設(607施設)へ、クリスマスに関してのアンケート調査を実施しました。アンケート調査により、1施設あたりの子ども1人に対してのクリスマスプレゼント代の平均予算(約3000円)がわかりました。そこで分かったのが、どの施設も子どもたちが施設生活を送る上で、不自由がない生活を送らせるために、クリスマスの予算を、習い事、衣服費、小遣い、ユニット旅費などに、適切に振り分けられていることがわかりました。ここに私たちがサポートできることがあると考えました。
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地域のスポンサーを必要としております。