児童養護施設の子どもたちとのエピソード
児童養護施設の子どもたちの生活について
運営事務局です。
先日放送された日本テレビの24時間テレビで、お笑い芸人のやす子さんが、児童養護施設出身であることをカミングアウトし、児童養護施設の子どもたちへの寄付を募るためにチャリティーマラソンを走りました。放送内では、やす子さんが過ごした施設での生活や、児童養護施設の子どもたちの姿も紹介されました。
財団にも「児童養護施設でのボランティアをしたい」や「寄付をしたい」といった声がたくさん寄せられています。
今回の24時間テレビの放送をきっかけに、多くの方々が児童養護施設に関心を持ってくださることで、子どもたちの明るい未来につながっていくことを期待しています。
本日のブログでは、私が児童養護施設の職員として働いていた時の子どもたちとのエピソードをご紹介します。
児童養護施設の職員をしていた時の子どもたちとのエピソード①
私が職員として働き始めて5年目の春の話です。4月の初め、兄妹が児童養護施設に入所してきました。
入所の理由は、父親からの身体的虐待でした。兄妹は児童相談所に一時的に保護され、両親と離れて不安を抱えながら過ごした後、施設での新しい生活が始まりました。施設での生活が始まった当初、慣れない環境への不安から、兄妹は毎日のように一緒に遊んで過ごす時間が多くありました。
子どもたちの思い
児童養護施設での生活に少しずつ慣れてきた子どもたちは、職員と毎日を過ごす中で、家庭での思い出や親から受けた虐待について話してくれることがあります。ある日、妹のMちゃん(3歳)は、「あのね、おうちにいた時にね…」と話し始めました。「お兄ちゃんと私がパパの言うことを聞かないと、パパが怒ってお腹にパンチやキックをしてきたの」と、つらい体験を打ち明けてくれました。その後、Mちゃんは「私とお兄ちゃんがパパにごめんなさいって謝れば、おうちに早く帰れるのかな…」と職員に聞いてきました。
その言葉を聞いて、私はまだ3歳の子どもがこんな思いを抱えていることに、何とも言えない気持ちになりました。両親から受けた虐待の原因を「自分たちが言うことを聞かなかったから」と、自分たちを責めてしまっていることが、どれほど虐待の経験が子どもたちにとって辛いものになっているのかを感じました。
私はMちゃんに「パンチやキックをされて痛かったね、怖かったよね。今すぐにおうちに帰ることはできないけれど、児童相談所の先生と一緒に、またおうちで生活できるようになるか話し合っていくからね」と伝えました。
(紹介したエピソードの内容は子どもを特定できないように名前表記や年齢を変えています。)
子どもたちの未来のために
児童養護施設の子どもたちは、表向きには明るく元気に見えるかもしれませんが、一人ひとりがそれぞれ辛い経験を抱えています。
「児童養護施設」と聞くと、「子どもたちが悪いことをしたから」とイメージをされる方がいますが、決してそうではありません。
児童養護施設の子どもたちは素敵なところがたくさんあり、優しくて笑顔も素敵な子どもたちばかりです。
しかし、虐待を受けた子どもたちは、心に深い傷を負っていて、ふとしたことで辛い体験がフラッシュバッグしてしまうことがあります。
私たちは、児童養護施設のことを多くの方に知っていただくことで、子どもたちの未来や支える大人の存在が増えていくと信じています。
児童虐待とは
児童養護施設の子どもたちは様々な理由で生活をしています。
主な理由は「児童虐待」です。他にも、両親の病死、入院や収監なども挙げられます。
「児童虐待」と聞いて、一般的に「叩く・蹴る」などの身体的虐待を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
児童虐待は下記の4つに分類されています。
【こども家庭庁HPより画像引用】https://kodomoshien.cfa.go.jp/no-gyakutai/#campaign
子どもたちの未来を支えていくには
児童養護施設を卒園した子どもたちは、親を頼ることはほとんどできません。
施設を出た後は自立を強いられることになり、自分の力で生計を立てて生きていけないという環境に置かれます。
子どもたちは「金銭面の問題」が一番大きな壁になっています。
子どもたちの夢と未来を支えていくには、多くの皆様からの現金での支援が必要です。
子どもたちに支援・寄付を考えてくださっている皆さまへ、あなたの寄付・支援が子どもたちの夢や未来を支えます。
<わたしたち現場職員からのお願い>
全国児童養護施設総合寄付サイトでは
高校を卒業と共に施設を出る子どもたちに生活費の支援をしています。
子どもたちを支えるためには皆様からの支援がどうしても必要です。
一人ひとりが寄付をすることで、子どもたちの未来を支えることに繋がります。
<個人の方からのご寄付はこちらの画像をクリックしてください>
<企業スポンサーとしてのご寄付はこちらの画像をクリックしてください>
オレンジの羽根募金
児童養護施設の子どもが安心できる社会づくりへ
「オレンジの羽根運動」は、児童養護施設の現場職員が発足した社会活動です。
入所中の子どもたち、卒園する子どもたちにとってより良い社会で生活するために児童養護施設を正しく知っていただき、
共に支える大人の輪をつくることが目的です。
そんな想いで、私たちはこの活動を行なっています。
多くのみなさまへ活動を周知されるご協力をよろしくおねがいします。
▶︎WEBページはこちら
【FM世田谷/放送中】はなわと岩崎ひろみの ON AIR もっち〜ラジオ
お笑いタレント“はなわ”と女優の“岩崎ひろみ” がお届けする『ON AIR もっち~ラジオ』♪” 子どもたちの“ワクワク♪”を、もっと大きく膨らまそう ”をテーマに、“はなわ”と“岩崎ひろみ”が、子育て経験も交えて面白おかしく元気にお届けします!
〈放送日時)毎週日曜日/11:00~11:15
〈パーソナリティ〉はなわ 岩崎ひろみ
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【公開中】Youtubeチャンネル
日本児童養護施設財団のYoutubeチャンネルにて、『もっち〜とあっき〜が行く施設長インタビュー』『応援メッセージ』『ON AIR もっち〜ラジオのアーカイブ』『寄付サイト』のPVが公開中です。チャンネル登録して頂けますと幸いです。
▶︎チャンネルはこちら
【無料掲載】卒園生対象 企業求人サイト
もっち〜ナビは就職を希望する子どもたちの選択肢が広がるように願いを込めて運営している児童養護施設専門の求人サイトです。施設で暮らす若さ溢れる子どもたちを積極的に採用したい企業のみが求人掲載をしているので、これから施設を退所する高校生や一度施設を退所した卒園児が再就職を目指す場合に活用してください。求人情報にある企業の窓口にご連絡をしていただけますと、求人担当から案内を受けることができます。この事業は営利活動ではないため、掲載課金、採用課金、応募課金、オプション課金は一切しておりません。掲載したい企業も随時募集しております。
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【開館中】日本子ども未来展 オンライン美術館
日本子ども未来展は、児童養護施設の子どもたちの豊かな成長を願うと共に、子どもたちが描く絵画を通して日々の生活だけでなく、子どもたちがそれぞれ持つ「夢」や「希望」を自由に表現する事で自分たちの将来について考える「きっかけ」を持ってもらうことを目的に実施しております。是非ご入館してみてください。子どもたちの素敵な感性や表現力の高さを垣間見れるので手を差し伸べたくなると思います。
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【寄付】あしながサンタ
2019年8月に全国の児童養護施設(607施設)へ、クリスマスに関してのアンケート調査を実施しました。アンケート調査により、1施設あたりの子ども1人に対してのクリスマスプレゼント代の平均予算(約3000円)がわかりました。そこで分かったのが、どの施設も子どもたちが施設生活を送る上で、不自由がない生活を送らせるために、クリスマスの予算を、習い事、衣服費、小遣い、ユニット旅費などに、適切に振り分けられていることがわかりました。ここに私たちがサポートできることがあると考えました。
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地域のスポンサーを必要としております。