社会に出た子どもたちが抱える悩み
児童養護施設を卒園した後の子どもたちの生活について
運営事務局です。
暑かった毎日が落ち着き、秋の気配が感じられるようになってきました。
本日のブログでは、児童養護施設を卒園した後の子どもたちの生活と抱えている悩みについて紹介します。
児童養護施設の卒園(退所)する子どもたちの新生活
児童養護施設では、原則として18歳で卒園(退所)します。現在は、年齢制限の撤廃により、18歳以降も施設で生活しながら自立支援を受けることができるようになっていますが、大半の子どもたちは高校卒業と同時に施設を離れます。
卒園するということは、これまで一緒に生活していた施設の職員や子どもたちと離れ、支援を受けられなくなることを意味します。進学や就職など、それぞれの道を歩み始めますが、親に頼ることが難しい子どもたちがほとんどで、自らの力で生活を支えていかなければなりません。特に一人暮らしを始める際には、生活に必要な費用が多くかかります。
・アパートの契約金(敷金・礼金・家賃の前払い)
・家具、家電や生活に必要なもの(食材・日用品全般)
・スーツ一式 ・進学の子たちは教科書などの学用品 ・毎月の定期代など。その他にもたくさん必要なものがあるので、お金が必要になってきます。
施設にいる間、新生活の開始と同時に少しでも困らないようにと、アルバイトをしている子どもたちもいます。私が勤めていた施設では、高校の3年間で50万円近く貯金できた子もいました。しかし、それでも新生活を始めるためには、数十万円の費用がかかってしまいます。
新生活が始まってからも、親の支援を受けられないため、自分一人で生活を支えていかなければなりません。そのため、多くの子どもたちは「金銭面の悩み」を抱えながら暮らしていくことになるのです。
子どもたちが抱える悩みとは
施設を卒園した子どもたちは、卒園後に一人で生きていかなければならないという環境に、大きなプレッシャーを感じていることが多いです。
「失敗できない」という思いから、つまづいた際に、職員に相談したいと思っても「迷惑をかけたくない」という気持ちで相談できない子もいます。
施設の職員も、定期的に「最近どう?」と連絡を取ることがありますが、毎年複数の子どもたちが巣立っていくため、全員の近況を把握し続けるには限界があります。連絡が取れる子どももいますが、携帯料金が払えず利用が停止されたり、施設からの連絡を拒否している子どもたちについては、近況を把握することが難しい場合があります。
連絡がついた時には、「怪我や病気で仕事を辞めてしまった」「妊娠のために仕事や学校を辞めざるを得なくなった」といった状況が判明することもあります。そうした場合、妊娠に関わる費用やその後の生活費も必要となるため、施設側がアフターケアとして一時的に費用を立て替え、その後、子どもたちと話し合いながら生活の立て直しを支援していくことになります。
子どもたちのこれから未来を支えていくには
施設を卒園した子どもたちは「金銭面の問題」が一番大きな壁になっています。
怪我をしたり、体調を崩してしまえば、仕事やアルバイトに行けない日が出てしまうので、その分の収入が減ってしまいます。
通院・治療にもお金がかかってきてしまうので、お金の心配をして通院することを我慢する子たちがいることもあります。お金の悩みから稼げる夜の仕事や犯罪に手を染めてしまう子も少なくありません。
子どもたちの夢と未来を支えていくには、多くの皆様からの現金での支援が必要です。
子どもたちに支援・寄付を考えてくださっている皆さまへ、あなたの寄付・支援が子どもたちの夢や未来を支えます。
<わたしたち現場職員からのお願い>
全国児童養護施設総合寄付サイトでは
高校を卒業と共に施設を出る子どもたちに生活費の支援をしています。
子どもたちを支えるためには皆様からの支援がどうしても必要です。
一人ひとりが寄付をすることで、子どもたちの未来を支えることに繋がります。
<個人の方からのご寄付はこちらの画像をクリックしてください>
<企業スポンサーとしてのご寄付はこちらの画像をクリックしてください>
オレンジの羽根募金
児童養護施設の子どもが安心できる社会づくりへ
「オレンジの羽根運動」は、児童養護施設の現場職員が発足した社会活動です。
入所中の子どもたち、卒園する子どもたちにとってより良い社会で生活するために児童養護施設を正しく知っていただき、
共に支える大人の輪をつくることが目的です。
そんな想いで、私たちはこの活動を行なっています。
多くのみなさまへ活動を周知されるご協力をよろしくおねがいします。
▶︎WEBページはこちら
【FM世田谷/放送中】はなわと岩崎ひろみの ON AIR もっち〜ラジオ
お笑いタレント“はなわ”と女優の“岩崎ひろみ” がお届けする『ON AIR もっち~ラジオ』♪” 子どもたちの“ワクワク♪”を、もっと大きく膨らまそう ”をテーマに、“はなわ”と“岩崎ひろみ”が、子育て経験も交えて面白おかしく元気にお届けします!
〈放送日時)毎週日曜日/11:00~11:15
〈パーソナリティ〉はなわ 岩崎ひろみ
▶︎WEBページはこちら
【公開中】Youtubeチャンネル
日本児童養護施設財団のYoutubeチャンネルにて、『もっち〜とあっき〜が行く施設長インタビュー』『応援メッセージ』『ON AIR もっち〜ラジオのアーカイブ』『寄付サイト』のPVが公開中です。チャンネル登録して頂けますと幸いです。
▶︎チャンネルはこちら
【無料掲載】卒園生対象 企業求人サイト
もっち〜ナビは就職を希望する子どもたちの選択肢が広がるように願いを込めて運営している児童養護施設専門の求人サイトです。施設で暮らす若さ溢れる子どもたちを積極的に採用したい企業のみが求人掲載をしているので、これから施設を退所する高校生や一度施設を退所した卒園児が再就職を目指す場合に活用してください。求人情報にある企業の窓口にご連絡をしていただけますと、求人担当から案内を受けることができます。この事業は営利活動ではないため、掲載課金、採用課金、応募課金、オプション課金は一切しておりません。掲載したい企業も随時募集しております。
▶︎WEBページはこちら
【開館中】日本子ども未来展 オンライン美術館
日本子ども未来展は、児童養護施設の子どもたちの豊かな成長を願うと共に、子どもたちが描く絵画を通して日々の生活だけでなく、子どもたちがそれぞれ持つ「夢」や「希望」を自由に表現する事で自分たちの将来について考える「きっかけ」を持ってもらうことを目的に実施しております。是非ご入館してみてください。子どもたちの素敵な感性や表現力の高さを垣間見れるので手を差し伸べたくなると思います。
▶︎WEBページはこちら
【寄付】あしながサンタ
2019年8月に全国の児童養護施設(607施設)へ、クリスマスに関してのアンケート調査を実施しました。アンケート調査により、1施設あたりの子ども1人に対してのクリスマスプレゼント代の平均予算(約3000円)がわかりました。そこで分かったのが、どの施設も子どもたちが施設生活を送る上で、不自由がない生活を送らせるために、クリスマスの予算を、習い事、衣服費、小遣い、ユニット旅費などに、適切に振り分けられていることがわかりました。ここに私たちがサポートできることがあると考えました。
▶︎WEBページはこちら
地域のスポンサーを必要としております。